伝泉寺(傳泉寺:でんせんじ)

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【歴史・概要】
傳泉寺は、1601年(慶長6年)に創建された浄土真宗大谷派の寺院です。

もとは天台宗の僧が建立したと伝えられていますが、後に浄土真宗に変わり、本願寺が東西に二分された時以来、東に属し、寺号も傳泉寺と改められました。
1875年(明治8年)に火災で焼失した本堂は、大川伝兵衛が棟梁として再建されました。

境内墓地には、銭屋五兵衛の参謀とも師匠とも言われた幕末の科学者・発明家の大野弁吉の墓があります。

【発明家 大野弁吉について】

大野弁吉は、1801年に京都の羽根細工師の息子として生まれました。
幼い頃からとても器用で、父が作るからくり人形を見ただけで再現できたと言われています。
20歳の頃に長崎に行き、オランダ人から蘭学や西洋医学などを学びました。その後、対馬経由で朝鮮にも渡り、砲術や算術なども学びました。

1831年に石川県金沢市大野町に移り住み、からくり師や発明家として活躍しました。彼は木彫やガラス細工などの工芸品だけでなく、エレキテルや写真機、発火器(ライター)などの先進的な発明品も作りました。
特に写真機は日本で初めてだとされ、世界で初めてだった可能性もあるという。彼の発明品は「からくり儀右衛門」と呼ばれた田中久重の技術に匹敵すると言われました。

彼は豪商の銭屋五兵衛と親交がありましたが、金銭的な援助を断りました。
また、加賀藩の洋式兵学校「壮猶館」の助手として科学技術の基礎を教え込みました。彼は生涯清貧に甘んじて自由に発明を続け、1870年に69歳で亡くなりました。

大野弁吉は「加賀の平賀源内」と称された天才からくり師&発明家であり、日本の科学技術史において重要な役割を果たした人物です。

【住所】
〒920-0331
石川県金沢市大野1-6

【電話】
076-241-0020

【拝観料金】
無料

【拝観時間】
9:00~16:00

【宗派/山号・寺号】
浄土真宗大谷派/小松山/傳泉寺

【本尊・寺宝】
本尊は阿弥陀如来像。
寺宝として蓮如上人の寿像、真筆名号、地獄極楽画図等。不定期に公開。

【御朱印】
御朱印はありません。

【行事】
毎月1日と15日にお勤めが行われます。

【見どころ】
鐘楼堂の彫刻や、大野弁吉の墓などが見どころです。
境内の御影石手洗い鉢は北前船で活躍した丸谷伝衛門・丸谷伊右衛門共同での寄進。
また、近くには大野日吉神社や金沢港いきいき魚市、からくり記念館などの観光スポットもあります。

【駐車場・アクセス】
駐車場はありません。
大野中央バス停から徒歩3分。

【ウェブサイト】
傳泉寺の公式ウェブサイトはありません。

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