蓮昌寺(れんしょうじ)

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蓮昌寺(れんじょうじ)は、金沢市東山一帯の卯辰山山麓寺院群のほぼ中心に位置する日蓮宗の寺院です。



歴史・概要

蓮昌寺は、天正十年(1582年)に開基日寿上人と開山福寿院日祐上人によって創建されました。
泉鏡花ゆかりの寺であり、金沢三大仏のひとつである釈迦如来立像を安置しています。
丈六の釈迦如来立像は、高さ約4.85メートルの木彫りの大仏で、元禄年間(1688-1704年)に造像されました。

蓮昌寺は、泉鏡花の短編小説『縷紅新草』の舞台としても知られています。
この小説は、昭和14年(1939年)の「中央公論」に発表され、鏡花の最後の作品であり絶筆となりました。
鏡花の生家が日蓮宗であったため、ゆかりの寺はほぼ日蓮宗系です。蓮昌寺は、鏡花が10歳の時に母を亡くした後、無名時代の鏡花を親身になって助けた従妹の目細照の菩提寺でもあります。

小説の題名である『縷紅新草』は、夏に小さな赤い花を咲かせる縷紅草に「新」を加えて鏡花が作り出したもので、作品に登場する女性を連想させています。
この短編小説は、悲劇的な運命を背負った一人の女性にまつわる物語で、リズムのある会話文が心地よい作品となっています。
鏡花独特の幻想的な世界観には、三島由起夫も「神仙の域に達している」と驚嘆しました。

蓮昌寺は小説の中では「仙昌寺」とも称され、別名「燈籠寺」とも呼ばれています。小説の通り、盂蘭盆に墓地へ燈籠を供え、心ばかりか小さな燈を灯す風景が美しく描かれています。
また、夏の夜の切燈籠の灯りも印象的です。蓮昌寺からは卯辰山が望め、泉鏡花の母が埋葬された地でもあります。

この幻想的な世界は、母性へと連なっており、泉鏡花の作品とともに蓮昌寺は親しまれています。

住所

〒920-0831
石川県金沢市東山2-11-23

電話番号

076-251-1123

拝観料金

詳細な拝観料金については公式ウェブサイトをご参照ください。

拝観時間

3~11月 9:00~18:00
12~2月 9:00~15:00

宗派/山号・寺号

– 日蓮宗
– 寺号: 普香山

本尊・寺宝

本尊:丈六の釈迦如来立像

御朱印

御朱印はなし

行事

公式サイトでご確認
http://renjyoji.jp/event/index.html

見どころ

  • 金沢の屋根が並ぶ景色が山門から見えます。山門は高い場所に建っており、本堂の奥には広い山があります。敷地は3000坪です。
  • 金沢三大仏の中の一つ、丈六の釈迦如来立像があります。丈六というのは、高さが約4.85メートルの木製の大仏のことです。元禄の頃(1688-1704)に造られました。この仏像は、右手を挙げて指を伸ばし、左手を下げている「施無畏与願」の印を結んでいます。全ての衆生に安らぎと無畏を与え、人々の様々な願いをかなえるという仏の誓いを示しています。
  • 蓮昌寺の門の前の、坂の下の家から火が出たのは、享保21(1736)年4月7日のこと。卯辰山の山麓の寺院群は、その火によって大きな損害を受けました。蓮昌寺の本堂も燃えてしまいましたが、幸運にも大仏は助かりました。
  • 山門からは金沢の町が一望できます。山門は高麗門という城の門の形で、金沢市指定有形文化財になっています。金沢城の石川門の一の門と同じ形。普通の屋根だけではなく、左右の柱の上にも屋根があるのが特徴です。
  • 境内の庭にはモリアオガエルと大ウバユリが住んでいます。境内と裏山には緑の森が広がっています。市街地の中にありながら、多くの樹木が育っています。高木は30本、低木は2220本で、合わせて2250本の樹林は、昭和59(1984)年に金沢市保存樹林として指定されています。
  • 境内の桜がきれいです。

駐車場・アクセス

金沢駅からタクシーで約15分、
JR西日本バス(1~9番系統)で東山二丁目バス停下車、徒歩4分。
お車でお越しの場合、近隣の有料駐車場をご利用ください。

ウェブサイト

蓮昌寺公式ウェブサイト
http://renjyoji.jp/

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