【ヒルコ/水蛭子】流された不遇の神が「最強の商売神」へ!金運と繁栄をもたらす復活の物語

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1. 【御利益】

ヒルコ(蛭子神)は、七福神の「えびす様」と同一視されることから、以下の御利益が篤いとされています。

  • 商売繁盛・社運隆昌: ビジネスにおける資金繰りの改善や、顧客との良縁を結びます。
  • 大漁満足・航海安全: 海から寄りついた神であるため、漁業や海運、水に関する守護をもたらします。
  • 金運招福: 欲張らず清らかな心で願うことで、思いがけない富をもたらすと伝えられています。
  • 五穀豊穣: 海の恵みだけでなく、土地の豊かさをもたらす福の神として信仰されています。

2. 【概要と由来】

「不遇の出生を乗り越え、福の神『えびす』として蘇った再生の神」

ヒルコ(水蛭子/蛭子神)は、日本神話における国生みの夫婦神、イザナギとイザナミの間に生まれた「最初の神様」です。
しかし、とある儀式の失敗によりお体が不自由に生まれついてしまい、葦(あし)の舟に乗せられて海へと流されてしまいました。 神話の表舞台からは姿を消しますが、民間伝承では、海を漂った末に現在の兵庫県西宮の海岸に流れ着いたとされています。
そこで地元の人々に手厚く祀られ、やがて福をもたらす「えびす神(戎三郎大明神)」として信仰されるようになりました。苦難を乗り越え、人々に富をもたらす存在へと生まれ変わった希望の神様です。


3. 【詳細解説】

別名・別称

  • 水蛭子(みずひるこ)
  • 蛭子神(ひるこのかみ)
  • 戎三郎大明神(えびすさぶろうだいみょうじん)
  • 西宮大明神

神話・エピソード:流された「最初の御子」の物語

『古事記』が語る国生みの神話において、イザナギとイザナミは天の御柱(みはしら)を回り、結婚の儀式を行いました。このとき、女神であるイザナミから先に「なんて素敵な殿方でしょう」と声をかけたのですが、これが「陰陽の理(ことわり)」に反していたとされます。

その結果、最初に生まれた御子は骨がなく、まるで水蛭(ヒル)のようにふにゃふにゃとした体つきでした。二柱の神は悩み抜いた末、この子を「葦の舟」に乗せ、海原へと流す決断をします。親に捨てられるというあまりに悲しい運命を背負ったヒルコですが、物語はここでは終わりません。

漂着神(寄り神)としての復活

海に流されたヒルコは、はるか彼方の常世の国(とこよのくに)へ渡ったとも、摂津国(現在の兵庫県)の西宮に漂着したとも言われています。 浜の人々は、海からやってきたこの不思議な存在を「海からの来訪神(マレビト)」として丁重に祀りました。時を経て、ヒルコは漁業の神、そして市場の神である「えびす様」と習合し、日本中で最も愛される商売の神様の一柱となったのです。

「捨てられた子が、最高の福の神になる」

この復活劇こそが、ヒルコが多くの商売人や経営者に崇敬される理由なのかもしれません。


4. 【金沢での関連寺社・スポット】

金沢市内において、「ヒルコ(蛭子神)」そのものを主祭神として社名に掲げる神社は少ないですが、以下の神社で配祀(はいし)されていたり、えびす信仰として深く関わりがあったりします。

石浦神社(いしうらじんじゃ)

実は「えびす様」もココに!境内社・広坂稲荷神社で商売繁盛のW祈願

石浦神社の拝殿に向かって左手、鮮やかな朱色の鳥居が連なる「広坂稲荷神社(ひろさかいなりじんじゃ)」をご存知でしょうか? 実は、今回ご紹介した「蛭子神(ヒルコ/えびす様)」がお祀りされているのは、本殿ではなくこちらの広坂稲荷神社なのです。

京都の伏見稲荷大社から勧請されたこのお社には、主祭神のお稲荷様だけでなく、ヒルコ神(えびす様)も共に鎮座されています。

  • 宇迦之御魂神(ウカノミタマ/お稲荷様):農業・商売・衣食住の神
  • 蛭子神(ヒルコ/えびす様):漁業・商売・市場の神

つまり、広坂稲荷神社にお参りするだけで、「大地の恵み」と「海の恵み」、双方の商売繁盛の神様(稲荷と恵比寿)に同時に手を合わせることができるのです。
石浦神社を訪れた際は、本殿だけでなく、必ずこちらにも足を運んで「最強のビジネス運」を祈願しましょう。

知る人ぞ知る「健脚」と「逆さ狛狐」

また、広坂稲荷神社は「足腰の健康(健脚)」のご利益でも有名です。
金沢マラソンの成功祈願や、健康長寿を願う地元の方々が絶えません。

お社の前には、雲を蹴り上げるようなポーズをとった珍しい「逆さ狛狐」がいます。このアクロバティックな姿は「天から福を呼び込む」吉兆とされていますので、ぜひ探してみてください。



兼六園や金沢21世紀美術館のすぐそばに鎮座し、「物事が丸くきまる」として縁結びや安産で有名ですが、ヒルコ神の御神徳により「商売繁盛」や「金運」のパワースポットとしても非常に重要です。

石浦神社と共に、境内の「広坂稲荷神社」とあわせて参拝することで、より強いビジネス運を授かれるでしょう。

  • 住所: 石川県金沢市本多町3丁目1番30号
  • アクセス: バス停「広坂・21世紀美術館」下車すぐ
石浦神社(いしうらじんじゃ)

金沢市近郊の「蛭子神社」

金沢市の北隣、内灘町(うちなだまち)には、はっきりとその名を冠した「蛭兒神社(ひるこじんじゃ)」が鎮座しています。
かつて河北潟から現れたという伝説を持ち、漁業や水産に関わる人々から篤く信仰されています。
金沢中心部からは車で20分ほどですが、より専門的にヒルコ神にお参りしたい方にはおすすめのスポットです。

  • 住所: 石川県河北郡内灘町西荒屋ハ1

(参考)全国の総本社

  • 西宮神社(兵庫県): 全国のえびす神社の総本社であり、ヒルコ神信仰の中心地。「十日えびす」の福男選びでも有名です。

編集後記

「えびす様」というと、ニコニコしたふくよかなおじいちゃんの姿を思い浮かべますが、そのルーツが親に流された「ヒルコ」だと知ると、少し切なく、そして勇気をもらえませんか?

不完全な状態で生まれながらも、流れ着いた先で人々を豊かにする神様になったヒルコ。
私たちも、今の自分の欠点や不遇を嘆くのではなく、置かれた場所で誰かの役に立つことで、いつか大きな「福」になれるのかもしれませんね。

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