概要・由来
創建年代不詳ながら、俗称菱池谷所在、四字の総社として往古から附近民の尊崇篤く現在に至っている。明治5年村社に列格した。
この八幡神社は、いつ創建されたのかはっきりとした記録が残っていませんが、「菱池谷(ひしいけだに)」と呼ばれる場所にあったと伝えられています。
そして、「四字(しあざ)」の総社として、昔から近隣の人々から深く信仰されてきました。
俗称 菱池谷所在 「俗称」とは、一般的に使われている呼び名のことです。
つまり、正式な地名ではありませんが、「菱池谷」という場所にあったと考えられます。
具体的な場所は現在の魚帰町周辺を指していると思われますが、詳細な場所については更なる調査が必要かもしれません。
四字の総社 「四字」とは、この地域がかつて四つの集落(字:あざ)に分かれていたことを示しています。
「総社」とは、それらの複数の集落で共同で祀る神社のことです。
この八幡神社は、四つの集落全体の守り神として、地域住民から広く信仰を集めていたことが分かります。
明治5年(1872年)に、村社という社格に列せられました。
鎮座地
金沢市魚帰町ロ104
電話
076-263-9437 (上野八幡神社)
拝観料金
無料
御祭神
応神天皇
大山咋神
行事
ー
見どころ
魚帰町の八幡神社は、集落の裏山の上にひっそりと佇む、歴史を感じる神社。
参拝するには、浅野川を渡って右手に5分ほど進むと、左手に山道への入り口が見えてきます。
ここから山道を登っていくのですが、この道がまた趣があります。
山道をしばらく進むと、突き当たりに神社が現れます。そこが八幡神社。
静かで厳かな雰囲気が漂っていて、心が落ち着きます。
ただ、神社より先は道がかなり荒れているようなので、無理に進むのは避けた方が良さそうです。
地元の方の話によると、ここは菱池小原、大菱池、小菱池という、かつてこの地域にあった集落の元々の神様(御神体)が一緒に祀られているとのこと。昔からこの地域を守ってきた、大切な場所。
地図によっては、他の集落にも神社のマークが表示されていることがあるようですが、実際には存在しない場合もあるみたいなので、注意が必要です。
それと、山道を通る際は、獣に注意が必要です。
クマやイノシシなどがいる可能性も考えて、鈴をつけたり、複数人で行動したりするなど、対策をして行った方が安心だと思います。
静かで歴史を感じる神社なので、ゆっくりと時間を過ごしたい方にはおすすめです。
ただし、山道を通るので、歩きやすい靴で行くことをおすすめします。
神徳(御利益)
応神天皇のご神徳
応神天皇は、第15代天皇であり、武勇に優れ、武神、勝利の神として広く信仰されています。八幡神としても知られ、源氏をはじめとする武士から厚く信仰されました。
武運長久・勝利祈願
戦の神、勝利の神として、戦の前には武運長久や勝利を祈願する対象となりました。現代でも、スポーツの試合や受験など、勝負事の前に参拝する人が多くいます。
国家鎮護・国土安寧
国家の守護神としても信仰され、国土の平安と繁栄をもたらすとされています。
殖産興業・産業振興
農業を奨励し、稲作を普及させたことから、殖産興業の神としても信仰されています。
厄除開運
厄を除け、運を開く神としても信仰されています。
子育て・安産
母である神功皇后が、応神天皇を身ごもったまま戦を指揮したという伝説から、安産や子育ての神としても信仰されています。
大山咋神のご神徳
大山咋神は、山の神、特に比叡山の地主神として知られています。また、農業や醸造の神としても信仰されています。
山の守護
山の神として、山林の安全や山の恵みをもたらすとされています。
農業守護・五穀豊穣
農耕の神として、作物の豊穣を祈願する対象となりました。
醸造守護
酒造りの神としても信仰されています。
開運厄除
災厄を除け、福を招くとされています。
二柱が共に祀られる意味
応神天皇と大山咋神が共に祀られていることは、以下の様な意味合いを持つと考えられます。
地域全体の守護
武神である応神天皇と、山の神、農業の神である大山咋神が共に祀られることで、地域全体の安全と繁栄を守護するという意味合いが強まります。
武と農の調和
武勇と農耕という、人々の生活に欠かせない二つの要素を象徴し、その調和を祈る意味合いがあると考えられます。
地域特性との関連
魚帰町は山に囲まれた地域であることから、山の神である大山咋神が祀られていることは、地域の特性と深く関連していると言えるでしょう。また、農業も盛んな地域であった可能性も示唆しています。
魚帰町の八幡神社における意味
魚帰町の八幡神社では、応神天皇と大山咋神のご神徳が組み合わさることで、地域住民にとって以下のような意味を持っていたと考えられます。
地域の安全と繁栄の祈願:武運長久、国土安寧、五穀豊穣、山の安全など、地域全体の安全と繁栄を祈願する場であったでしょう。
生活に密着した信仰:武と農という、当時の人々の生活に密着した要素を象徴する神々が祀られていることから、地域住民の生活に深く根付いた信仰があったと考えられます。
駐車場・アクセス
・駐車場はありません
・医王山スポーツセンター前バス停から徒歩19分
・医王山スキー場前バス停から徒歩25分
授与品・御朱印
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