芸能・金運・美の守護神!弁財天としても愛される女神【市杵嶋姫命(イチキシマヒメ)】

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1. 【御利益】

市杵嶋姫命(イチキシマヒメ)は、あらゆる「道」を開く神様として、多岐にわたるご利益が信じられています。

  • 金運・財運向上: 弁財天(弁天様)と同一視されることから、財を成す力が強いとされます。
  • 芸能・芸術の上達: 音楽や技芸、習い事のスキルアップを願う方に。
  • 子宝・安産・子どもの守護: 幼き神の養育係を務めたという伝承から、子供の成長を見守る母性的なご利益もあります。
  • 交通安全(特に水難除け): 海の神様であるため、旅行や航海の安全を守ります。

2. 【概要と由来】

美と才能、そして豊かさを司る「水の女神」

市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)は、日本神話における最高神・天照大御神(アマテラス)と須佐之男命(スサノオ)の誓約(うけい)によって生まれた「宗像三女神(むなかたさんじょしん)」の一柱です。

三姉妹の中でも特に「絶世の美女」と謳われ、その美しさと聡明さから、神仏習合の時代にはインド由来の女神「弁財天(七福神の一人)」と同一視されるようになりました。
もともとは海の安全を守る神様ですが、現在では金運や芸能の神様として、多くの人々から篤い信仰を集めています。

3. 【詳細解説】

別名・別称

  • 市寸島比売命(古事記での表記)
  • 狭依毘売命(サヨリヒメノミコト)
  • 弁財天(弁天様)

特徴・シンボル

描かれる際は、琵琶(びわ) を抱えた美しい姿が一般的です。
これは芸能の神としての側面と、水が流れる音(妙音)を象徴しています。

また、水神であることから「龍」や「白蛇」が眷属(神様の使い)として扱われることも多くあります。

神話・エピソード

【天孫を育てた、献身的な養育者】
華やかなイメージの強いイチキシマヒメですが、実は「面倒見の良いお姉さん」としての一面も持っています。 天孫降臨の際、アマテラスの孫であるニニギノミコトの養育係として付き添い、立派に育て上げたという伝承があります。このことから、単なる美の神ではなく、「人の長所を見抜き、伸ばす力」に長けた、母性溢れる神様としても知られています。

【夫を立てる良き妻としての顔】
一説には、丹後地方の「元伊勢」と呼ばれる籠神社(このじんじゃ)において、天火明命(アメノホアカリ)と夫婦として祀られているとも言われています。夫を陰ながら支え、その功績を立てる「内助の功」を発揮したことから、パートナーの成功を願う人にとっても心強い味方となってくれるでしょう。

4. 【金沢での関連寺社・スポット】

金沢市内においても、水の恵みが豊かなこの土地では、弁財天(イチキシマヒメ)への信仰が各所に息づいています。

市杵島神社(金沢市大野町)

金沢の醤油の五大産地の一つ、大野町には、地域の人々に守られた「市杵島神社」が実在します。
港町ならではの信仰で、海運と商売繁盛(醤油醸造の繁栄)を見守ってこられました。観光地化されていない小さな神社ですが、静かに手を合わせたい方にはおすすめのスポットです。

市杵嶋神社(いちきしまじんじゃ)

金澤神社(金沢市兼六町)

兼六園の随身坂口のすぐそばに鎮座する金澤神社
ここはイチキシマヒメと同一視される「弁財天」の使い、「白蛇竜神」を祀る金運のパワースポットとして有名ですが、実は学問の神様・菅原道真公も祀られていることから、受験生にとっても合格祈願の聖地として知られています。
金運や芸能の才能を伸ばしたい方はもちろん、試験や資格取得に向けて努力している方にとっても、強力な後押しをいただける神社です。
境内にある「金城霊沢(きんじょうれいたく)」は、金沢という地名の由来ともなった湧き水であり、水の女神の気配を強く感じられます。

金澤神社(かなざわじんじゃ)

宇多須神社(金沢市東山)

ひがし茶屋街の入り口近くにある宇多須神社にも、ご祭神の一柱として市杵嶋姫命が祀られています。
芸妓さんたちが技芸の上達を願うエリアにあることから、「芸能の神」としての側面が強く感じられるスポットです。

宇多須神社(うたすじんじゃ)

全国の有名な関連寺社


編集後記

今回ご紹介したイチキシマヒメ、ただ華やかなだけでなく「相手の才能を伸ばす」「献身的に育てる」という地に足のついた一面があることに、とても親近感が湧きました。

「あなたにしかできない偉業がある」
という言葉は、現代を生きる私たちにとって、とても勇気づけられるメッセージですよね。
金沢の街を歩くとき、ふと見かける「水」の風景の中に、彼女の優しい応援を感じてみてはいかがでしょうか。

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