藪田神社(やぶたじんじゃ)

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概要・由来

当社創立は、文治年中と伝えられ、守護富樫家の崇敬が厚かったといわれている。もと、八幡社と称したが、明治12年7月に現社名に改称した。明治40年3月31日に同字の菅原神社を合祀。明治39年12月29日指定村社。

薮田神社の創建は、文治年間(1185年〜1190年頃)と伝えられています。
これは鎌倉時代の初期にあたり、源頼朝が鎌倉幕府を開いた頃です。
この頃から存在していたというのは、非常に歴史のある神社だと言えるでしょう。

この地域を支配していた守護大名である富樫家から、手厚い崇敬を受けていたと伝えられています。
「守護」というのは、鎌倉幕府や室町幕府が各地に配置した役職で、その土地の政治や軍事を担当していました。
富樫家は加賀国(現在の石川県南部)の守護を務めた有力な武士の一族です。つまり、地域を治める有力者から大切にされていた神社だったということです。

もともとは「八幡社(はちまんしゃ)」という名前でした。
「八幡神」は武運の神として、武士から特に崇敬を集めていました。
富樫家のような武士が崇敬していたことからも、当初は武士と関係の深い神社だったことが伺えます。

その後、明治12年7月(1879年)に現在の「薮田神社」に改称されました。
明治時代は、日本の社会が大きく変化した時代です。
神社の名前もこの時期に変更されることが多く、薮田神社もその一つです。

さらに、明治40年3月31日(1907年)には、同じ額新保にあった「菅原神社(すがわらじんじゃ)」を合祀しました。
「合祀」とは、複数の神社を一つにまとめること。菅原神社は、学問の神様として知られる菅原道真公を祀る神社です。この合祀によって、薮田神社は武運の神様だけでなく、学問の神様も祀る神社となりました。

明治39年12月29日(1906年)には、「村社(そんしゃ)」に指定されました。
「村社」は、当時の社格制度における神社のランクの一つで、村の鎮守として重要な役割を担っていました。

鎮座地

金沢市額新保2丁目92

電話

076-248-0826 (林郷八幡神社)

拝観料金

無料

御祭神

菅原道真

応神天皇

神功皇后

行事

見どころ

薮田神社の見どころといえば、何と言っても「雨乞い石」
この石には、古くから伝わる言い伝えがあります。

昔、長い間雨が降らず、村の人々は水不足で大変困っていました。
そこで、村人たちはこの石を撫でながら雨が降るようにと必死に祈ったところ、なんと大粒の雨が降り出したというのです。それ以来、この石は不思議な力を持つ石として、薮田神社で大切に祀られるようになったそうです。

この雨乞い石、見た目がまたユニーク。
全体が苔などの植物に覆われていて、まるで葉っぱの塊のようで、普通の石とは全く違います。
初めて訪れた時はどこにあるのか全く分からず、近くにいた方に場所を尋ねて、ようやく見つけることができました(笑)。
手水舎にある、という情報だけを頼りに行ったのですが、手水鉢と一体化しているような感じで、注意していないと見過ごしてしまうかもしれません。

薮田神社の雨乞い石は、単なる石ではなく、村人の祈りが込められた、歴史と伝説が詰まった特別な存在なのです。
訪れた際には、その独特な姿と、背後にある物語に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

境内は整備されていてきれいです。
立派な拝殿の前に狛犬や灯籠、神馬像などが並んでいます。
盤持石もあります。

神徳(御利益)

薮田神社の祭神は、菅原道真公、応神天皇、神功皇后の三柱です。
それぞれの神様が持つ神徳(ご利益)について詳しく解説します。

  • 菅原道真公(すがわらのみちざねこう)

    • 学問の神様(学業成就): 道真公は平安時代の学者・政治家であり、非常に優れた才能を持っていました。そのため、学問の神様として広く信仰を集めています。受験合格、学業成就、試験合格、学力向上、資格取得など、学業に関すること全般にご利益があるとされています。
    • 至誠の神様(正直・誠実): 道真公は生前、非常に正直で誠実な人物だったと言われています。そのため、正直さや誠実さを象徴する神様としても信仰されています。
    • 文化・芸術の神様: 道真公は漢詩や書道にも優れており、文化・芸術の神様としての一面も持っています。
  • 応神天皇(おうじんてんのう)

    • 武運の神様(武運長久・勝利祈願): 応神天皇は、武勇に優れた天皇として伝えられており、武運の神様として広く信仰されています。戦勝祈願、武道成就、スポーツ必勝などにご利益があるとされています。
    • 殖産興業の神様(産業発展・商売繁盛): 応神天皇は、農業や産業の発展にも力を注いだとされており、殖産興業の神様としても信仰されています。商売繁盛、事業繁栄、五穀豊穣などにご利益があるとされています。
    • 子育ての神様(安産・子育て): 応神天皇の母である神功皇后との関係から、子育ての神様としても信仰されています。安産祈願、子どもの成長、子宝祈願などにご利益があるとされています。
  • 神功皇后(じんぐうこうごう)

    • 開運厄除の神様(厄除け・開運招福): 神功皇后は、三韓征伐(さんかんせいばつ)と呼ばれる海外遠征を成功させたという伝説があり、その強運から開運厄除の神様として信仰されています。厄除け、災難除け、開運招福などにご利益があるとされています。
    • 安産の神様(安産・子育て): 応神天皇を出産したことから、安産の神様として信仰されています。安産祈願、子育て、子どもの成長などにご利益があるとされています。
    • 武運の神様(武運長久): 神功皇后自身も武勇に優れた女性として伝えられているため、武運の神様としての一面も持っています。

薮田神社では、これらの三柱の神様を祀ることで、学業成就、武運長久、開運厄除、安産子育てなど、幅広いご利益をいただけると考えられています。

特に、菅原道真公と応神天皇という、学問と武道の神様が一緒に祀られているというのは、珍しい組み合わせと言えるかもしれません。

駐車場・アクセス

・駐車場はありません
・北陸鉄道石川線 額住宅前駅から徒歩3分
・北陸鉄道石川線 乙丸駅から徒歩7分
・額住宅駅前バス停 から徒歩3分

授与品・御朱印

林郷八幡神社にお問合せ

ウェブサイト

石川県神社庁
https://www.ishikawa-jinjacho.or.jp/shrine/j0799/

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