1. 【御利益】
- 諸願成就(物事を正しい方向へ導き、願いを成就させる)
- 必勝祈願(勝負事、スポーツ、受験などでの勝利)
- 交通安全・海上安全(目的地まで安全に送り届ける道案内)
- 開運招福(新たな道を切り拓き、幸運を呼び込む)
2. 【概要と由来】
八咫烏は、日本神話において「導きの神」として知られる特別な存在です。
その姿は、三本の足を持つ大きなカラスとして描かれます。
古事記や日本書紀の「神武東征(じんむとうせい)」のエピソードが特に有名です。
神武天皇が険しい熊野の山中で道に迷ってしまった際、天の神である高木神(タカミムスビ)が「八咫烏を遣わすので、その後について行きなさい」と告げました。
その言葉通り、八咫烏は天皇の軍を先導し、無事に大和(現在の奈良県)へと導いたとされています。
この伝承から、八咫烏は現代でも「絶望的な状況でも希望の光を示してくれる存在」として、多くの人々に信仰されています。
3. 【詳細解説】

別名・別称
京都の下鴨神社では「賀茂建角身命(カモタケツヌミノミコト)」という神様が八咫烏に化身して天皇を導いたと伝えられています。
また、熊野三山では「太陽の化身」や「神の使い」として尊ばれています。
特徴・シンボル:三本の足の秘密
八咫烏の最も大きな特徴は、なんといっても三本の足です。
これには深い意味があり、一般的には
・天(天の神々)
・地(大地の自然)
・人(私たち人間)
を表しているといわれています。
神と自然と人間が、同じ太陽の下で手を取り合って生きていくという調和の姿を象徴しているのです。
八咫(やた)という名前の由来
名前にある「八咫(やた)」とは、非常に大きいことを意味します。
「咫(あた)」は古代の長さの単位(約18センチ)で、その8倍となると約144センチにもなります。
それほどまでに巨大で、威厳に満ちた鳥であったことが伝わってきます。
サッカー日本代表との繋がり
日本サッカー協会のシンボルマークにカラスが描かれているのをご存知でしょうか。
あれこそが八咫烏です。
ボールをゴールという目的地へ導く、そして勝利へと導くという願いを込めて、この導きの神様が選ばれたのです。
4. 【金沢での関連寺社・スポット】
金沢市内には、八咫烏を主祭神として祀る神社は現在のところ確認されていません。
しかし、八咫烏は「熊野信仰」と深く結びついており、金沢市内に鎮座する「熊野神社(熊野社)」を巡ることで、そのご縁を授かることができます。
金沢市内の熊野神社
金沢市法光寺町や上郎町など、市内にはいくつかの熊野神社が存在します。
熊野の神様が祀られている場所には、必ずと言っていいほど守護役として八咫烏の存在が意識されています。
静かな境内で、自分自身の進むべき道を問いかけてみてはいかがでしょうか。
須天熊野神社(小松市)
金沢から少し足を伸ばした小松市須天町(すあまちょう)にある「須天熊野神社」は、石川県内でも特に八咫烏と縁が深いパワースポットとして有名です。
- 所在地:
石川県小松市須天町1丁目43 - 見どころ:
境内には「八咫烏の像」が鎮座しており、直接水をかけて幸せを祈願することができます。
また、可愛らしい八咫烏の形をした「八咫烏おみくじ」や御守り、八咫烏がデザインされた御朱印も授与されています。
金沢観光の際に、少し寄り道をして「導きの力」を授かりに行くのもおすすめのルートです。
当サイト「金沢寺社仏閣めぐり」でも、こうした近隣の魅力的な神社情報を随時更新しています。
編集後記
カラスというと現代では少し怖いイメージを持たれることもありますが、神話の世界ではこれほどまでに頼もしいガイド役だったのですね。
あの人気アニメ「鬼滅の刃」には、作中に登場する「鎹鴉(かすがいがらす)」が八咫烏を元ネタにしているのではないか、という考察もありますよね。
八咫烏は、日本神話で神武天皇を大和へ導いたとされる霊鳥です。 一方の鎹鴉は、鬼殺隊の隊員に任務を伝え、導く役割を担っています。
また、八咫烏は天照大神の遣いとされています。
主人公炭治郎のいる鬼殺隊を率いる産屋敷家は、天皇家の一族の分家であるという説があり、その指令を伝達する鎹鴉も神聖な役割を担っていると解釈できます。
鎹鴉は、鬼殺隊士を勝利に導くための重要な存在です。しかし、足は2本なんですよね。笑
八咫烏との多くの共通点が見られるので、鎹鴉は八咫烏をモチーフにしている可能性が高いんじゃないかと勝手に想像しています。
三本の足が「天・地・人」を表すという考え方も、今の時代に必要な調和の精神を感じさせてくれます。
迷いが生じたとき、ふと空を見上げてカラスが飛んでいたら、それは八咫烏からの「大丈夫、こっちだよ」というサインかもしれませんね。
金沢 寺社仏閣めぐり 
