概要・由来
創立年月不詳。富樫氏一族大桑讃次郎光行、嘉禄3年白山神主に補せられた際本社殿を造営し神田を奉献したと伝えられているので、それ以前から存在したものと推察できる。
明治初年に村社に列せられ明治39年12月29日神饌幣帛料供進神社に指定され、昭和7年5月12日日吉社を日吉神社と改称した。
日吉神社の創建時期ははっきりとは分かっていません。
しかし、鎌倉時代の嘉禄3年(1227年)に、富樫氏の一族である大桑讃次郎光行が白山神社の神主になった際、この神社の本殿を建て、神に供える田んぼ(神田)を寄進したという言い伝えがあります。
このことから、日吉神社はそれ以前から存在していたと考えられます。
つまり、1227年より前からこの地にあった古い神社だということです。
その後、明治時代初め頃に村社(村の鎮守の神様を祀る神社)となりました。
明治39年(1906年)12月29日には、神饌幣帛料供進神社(国からお供え物を受ける神社)に指定されました。
これは、地域にとって重要な神社として認められたことを意味します。
さらに、昭和7年(1932年)5月12日に、それまで「日吉社」と呼ばれていた名称を、現在の「日吉神社」に改称しました。
まとめ
創建:
不明だが、1227年以前から存在していた可能性が高い
重要な出来事:
- 1227年: 大桑讃次郎光行が本殿を造営、神田を寄進
- 明治初期: 村社となる
- 1906年: 神饌幣帛料供進神社に指定
- 1932年: 「日吉社」から「日吉神社」に改称
鎮座地
金沢市大桑町ト22
電話
076-248-1610 (布市神社)
拝観料金
無料
御祭神
大山祇神
大山咋神
大己貴神
行事
ー
見どころ
大桑日吉神社は、古くから地域の人々に大切にされてきた歴史を感じる神社です。
苔むした様子がその歴史を物語り、境内では数年前に鹿が目撃されたこともあるなど、自然豊かな環境も魅力の一つです。
歴史と自然が調和する境内
境内はそれほど広くはありませんが、鬱蒼とした木々に囲まれ、隣接する竹藪と相まって静かで落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
木々の間には石碑や灯籠が立ち並び、長い年月を経てきた神社の歴史を偲ばせます。
他に類を見ない珍しい神門(楼門型の鳥居)
特に注目すべきは、境内入口に建つ石と煉瓦で作られた楼門型の鳥居です。
これは明治初期、村で起こった争いごとの和睦を記念して奉納された二つの鳥居のうちの一つで、石川県内でも珍しい様式として知られています。
その独特な外観は、金沢の尾山神社の神門にも少し似ているという声もあり、他に類を見ない珍しさから、訪れる人の目を引きます。
梅鉢紋が施されているのも特徴的で、この門だけが周囲と少し異質な雰囲気を放っていると感じる人もいるようです。
この神門は、神社の歴史と地域の歴史が交差する貴重な建造物と言えるでしょう。
静かに祈りを捧げる空間
普段は社務所に人が常駐しているわけではありません。
年に数回行われる例祭の際には、地域の人々で賑わいを見せます。
静かに歴史を感じながら、自然の中で祈りを捧げたい方におすすめの場所です。
まとめ
- 苔むした境内が歴史を感じさせる
- 自然豊かで鹿が目撃されたこともある
- 石川県内でも珍しい楼門型の鳥居(神門)は必見
- 尾山神社の神門に少し似ているという声も
- 梅鉢紋が特徴的
- 静かで落ち着いた雰囲気
大桑日吉神社は、歴史と自然、そして珍しい建築様式が調和した、見どころ満載の神社です。
神徳(御利益)
大山祇神(おおやまつみのかみ)
- 山の神、山の神々の祖神: 大山祇神は文字通り「大いなる山の神」であり、山そのものを神格化した神様です。また、他の山の神々の祖神ともされています。
- 農業、林業、鉱業の守護神: 山は人々に木材や鉱物などの資源をもたらし、また、農業に必要な水も育みます。そのため、大山祇神は農業、林業、鉱業といった産業の守護神として信仰されています。
- 航海の安全、交通安全の神: 山は海や陸の道しるべとなることから、航海の安全や交通安全の神としても信仰されています。
- 縁結び、子授けの神: 山は生命の源である水や植物を育むことから、縁結びや子授けの神としても信仰されています。
大山咋神(おおやまくいのかみ)
- 山の神、地主神: 大山咋神は「大いなる山に杭を打つ神」という意味で、山の地主神として信仰されています。比叡山(滋賀県)の日吉大社では主祭神として祀られています。
- 農耕、治水の神: 山から流れ出る水は農業に欠かせないため、大山咋神は農耕の神として信仰されています。また、川の流れを制御する治水の神としても信仰されています。
- 酒造の神: 大山咋神が祀られている比叡山は、酒造りの神としても信仰されています。これは、山から湧き出る清らかな水が酒造りに適しているためと考えられます。
大己貴神(おおなむちのかみ)
- 国土経営、開拓の神: 大己貴神は『古事記』において大国主神(おおくにぬしのかみ)の別名とされており、国土経営や開拓の神として知られています。
- 縁結びの神: 大国主神は多くの女神との間に子供をもうけたことから、縁結びの神として広く信仰されています。
- 医薬、温泉の神: 大国主神は病気を治す力を持つとされ、医薬の神としても信仰されています。また、温泉を発見したという伝説もあり、温泉の神としても信仰されています。
- 福徳の神: 大国主神は人々に様々な恩恵をもたらすことから、福徳の神としても信仰されています。
日吉神社における神徳:
日吉神社では、これらの神様が共に祀られていることから、上記のような様々な神徳が合わさった形で信仰されています。
特に、
- 山の神としての守護: 山の安全、林業、鉱業の繁栄
- 農耕、治水の神としての恵み: 農業の豊穣、水害からの守護
- 国土経営、開拓の神としての発展: 地域社会の発展、事業の成功
- 縁結び、子授けの神としての幸福: 良縁、子宝
などが主な神徳と言えるでしょう。
これらの神徳は、地域の人々の生活に深く関わっており、日吉神社が古くから地域で大切にされてきた理由がよく分かります。
駐車場・アクセス
・駐車場はありません
・大桑神社前バス停から徒歩1分
・大桑本町バス停から徒歩3分
授与品・御朱印
布市神社にお問合せ
ウェブサイト
石川県神社庁
https://www.ishikawa-jinjacho.or.jp/shrine/j0883/
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