金沢 寺社仏閣めぐり 
日本には多くの神々がいますが、その中でも最も輝かしい存在がいます。
それは光を司る女神、天照大神です。
彼女は日本神話において、世界を生み出す始まりの神として描かれ、多くの人々から敬われてきました。彼女を祀る神社は全国各地にあり、多くの参拝客が訪れます。
今回の記事では、天照大神についてその起源や神社の情報、そして御朱印の受け取り方まで、詳しくご紹介。
あなたも天照大神の輝きに触れ、神話の世界へ旅立ちましょう。
天照大神の由来やご利益、ゆかりの神社についても詳しく紹介してますので天照大神についてもっと知りたい方は、ぜひお読みください。
天照大神とは
天照大神（あまてらすおおみかみ）は日本神話に登場する主神であり、女神とされます。
高天原を統べる主宰神で、太陽神、農耕神、機織り神など多様な神格を持ちます。また、皇室の始祖である瓊瓊杵尊（ににぎのみこと）の祖母にあたり、皇祖神として崇められてきました。
天照大神は
イザナギ命（いざなぎのみこと）が黄泉国（よみのくに）から帰ってきた時に、日向の海で禊（みそぎ）をした際に、左目をすすいだときに生まれたとされます。兄弟には月読命（つくよみのみこと）と須佐之男命（すさのおのみこと）がいます。
天照大神は、素戔嗚尊（スサノオ）が高天原で暴れたことに怒って、天岩戸（あまのいわと）に隠れてしまったことがあります。そのため、世界は闇に包まれてしまいました。そこで他の神々が八咫鏡（やたのかがみ）、草薙剣（くさなぎのつるぎ）、八尺瓊勾玉（やさかにのまがたま）などを使って天照大神を誘い出しました。これらは三種の神器と呼ばれ、皇位の象徴として代々伝えられています。
天照大神は、孫の瓊瓊杵尊にこの国を治めさせるように命じました。その際に三種の神器を授けました。瓊瓊杵尊は高天原から降臨して日向の高千穂に着きました。そして倭建命（やまとたけるのみこと）や彦火火出見命（ひこほほでみのみこと）などを経て、最初の人間の天皇である神武天皇（じんむてんのう）が即位しました。
天照大御神？天照皇大神？どれが正しい？
天照大神には、天照大御神、天照皇大神という呼び名があります。
どちらが正しい呼び方なのでしょうか？
答えは両方です。
天照大御神は神道の呼び方で、天照皇大神は天皇制において使われる呼び方です。日本の宗教と文化の関係から、天照大神には複数の呼び名が存在することが一般的です。
天照大御神は古事記で使われる表記で
天照大御魂（あまてらすおおみたま）
大日孁貴命（おおひるめのむちのみこと）
なども同じ意味です。
天照大御魂は荒御魂（あらみたま）として祀られることもあります。大日孁貴命は太陽の女神という意味で、天照大神の別名です。
天照大神は日本書紀で使われる表記で
天照日女命（あまてらすひめのみこと）
天照孁女貴（あまてらすひるめのむち）
なども同じ意味です。
天照日女命は太陽の女神という意味で、天照大神の別名です。
天照孁女貴は太陽の巫女という意味で、天照大神の別名です。
天照皇大神は伊勢神宮で使われる表記で、
皇大御神（すめおおみかみ）
天照坐皇大御神（あまてらしますすめおおみかみ）
なども同じ意味です。
皇大御神は皇室の始祖であることを表す尊称です。
天照坐皇大御神は伊勢神宮の神職が神前で唱える際に使う尊称です。
どれも正しい表記ですが、文献や場所によって使い分けられます。
一般的には天照大神がよく使われます。
お札の飾り方
天照大神を信仰する人は、家や店などにお札を飾ります。お札は伊勢神宮から授与されるものや、地元の神社から授与されるものがあります。
お札は家や店の玄関や床の間などに飾ります。飾る場所は清潔で明るく、高い位置にすることが望ましいです。
また、他の神様や仏様と一緒に飾る場合は、中央か右側にすることが礼儀です。
お札を飾るときは、まず手を清めてから、丁寧に開封します。
そして、お札を入れる台紙や袋に入れてから、飾ります。飾った後は手を合わせて感謝の気持ちを伝えます。お札を飾ることで、天照大神のご加護を受けることができます。
天照大神を祀る神社は？
天照大神を祀る神社は全国各地にありますが、最も有名なのは三重県伊勢市にある伊勢神宮です。
伊勢神宮は内宮と外宮からなり、内宮が天照大神を、外宮が豊受大御魂（とようけおおみたま）をそれぞれ主祭神としています。内宮は古代から皇室や国民に崇敬されてきた最高位の神社で、日本最古の歴史を持ちます。外宮は内宮より少し後に創建されたとされ、五穀豊穣や産業の発展などを祈願する神社です。
伊勢神宮は20年ごとに式年遷宮（しきねんせんぐう）という儀式で社殿や神宝を新しく造り替えます。これは天照大神の清らかさと永遠さを表すとともに、自然と共生する日本の伝統を受け継ぐことを意味します。
天照大神を祀る神社は他にも多くあります。
例えば、東京都千代田区にある神田明神は、
天照大御魂（あまてらすおおみたま）という荒御魂の形態で祀られています。荒御魂とは天照大神の勇ましい側面で、武運や厄除けなどにご利益があるとされます。
また、兵庫県西宮市にある廣田神社は、
撞賢木厳之御魂天疎向津媛命（つきさかきいつのみたまあまさかるむかいつひめのみこと）という荒御魂の形態で祀られています。この神名は伊勢神宮では伝わらない珍しいもので、海上安全や商売繁盛などにご利益があるとされます。
天照大神のご利益
天照大神は日本の太陽神であり、皇室の始祖であることから、国家安泰や皇室の隆昌などにご利益があるとされます。
また、太陽は万物に光明をもたらすことから、幸福や平和、健康や長寿などにもご利益があるとされます。
さらに、天照大神は農耕神や機織り神でもあるので、五穀豊穣や産業発展、芸術や文化などにもご利益があるとされます。
天照大神は多くの人々から信仰されてきた神様です。
そのため、様々な願い事に対してお応えしてくださると言われています。天照大神にお参りする際は、心を清めて敬虔な気持ちでお願いしましょう。そして、お礼や感謝の気持ちも忘れずに伝えましょう。
読み方、略称
天照大神の読み方は「あまてらすおおみかみ」または「あまてらすおおかみ」です。
「おおみかみ」は「大御魂」、「おおかみ」は「大神」を意味します。
「あまてらす」は「天照す」、「天が照す」という意味です。
天照大神の略称は「アマテラス」というカタカナ表記がよく使われます。これは英語表記の「Amaterasu」から来ています。「アマテラス」という呼び方は日本では比較的新しいもので、古くは「天照大神」や「天照大御神」などの漢字表記が一般的でした。ただし、伊勢神宮では「アマテラス」という呼び方は避けられており、「天照大神」や「皇大神宮」などの正式な表記が用いられています。
お祭りはあるの？
天照大神を祀る神社では、様々なお祭りが行われています。その中でも特に有名なのは、伊勢神宮で行われる式年遷宮（しきねんせんぐう）と神嘗祭（かんなめさい）です。
式年遷宮とは
20年ごとに内宮と外宮の社殿や神宝を新しく造り替える儀式です。
これは天照大神の清らかさと永遠さを表すとともに、自然と共生する日本の伝統を受け継ぐことを意味します。最新の式年遷宮は2013年に行われました。次回は2033年に行われる予定です。
神嘗祭とは
10月17日に内宮で行われる新嘗祭（にいなめさい）の前夜祭です。
これは天照大神に新穀の初物を供える儀式で、皇室や国民の豊穣や安寧を願うものです。この日は皇族や政府関係者が参列し、皇太子が代表して奉仕します。また、全国各地の農家から選ばれた新米や野菜などが奉納されます。
有名パワースポットはどこ？
天照大神を祀る神社は全国各地にありますが、その中でも特にパワースポットとして人気が高いのは以下のような場所です。
伊勢神宮（三重県伊勢市）
日本最高位の神社で、天照大神の御鎮座する内宮と豊受大御魂の御鎮座する外宮からなります。内宮では国家安泰や皇室の隆昌、外宮では五穀豊穣や産業発展などにご利益があるとされます。また、内宮にある五十鈴川（いすずがわ）では手水舎ではなく川で手を清めることができます。
神田明神（東京都千代田区）
江戸時代から江戸っ子の信仰を集めてきた都心の名所で、天照大御魂という荒御魂の形態で祀られています。荒御魂とは天照大神の勇ましい側面で、武運や厄除けなどにご利益があるとされます。また、境内にある絵馬堂では様々な願い事に対応した絵馬があります。
廣田神社（兵庫県西宮市）
天照大神の荒御魂を祀る大社で、撞賢木厳之御魂天疎向津媛命という珍しい神名が伝わっています。この神名は伊勢神宮では伝わらないもので、海上安全や商売繁盛などにご利益があるとされます。また、境内にある御手洗池では鯉や亀に餌をやることができます。
あまり知られていない穴場パワースポットは？
天照大神を祀る神社は有名なところばかりではありません。その中でもあまり知られていない穴場パワースポットとしては以下のような場所があります。
天照皇大神宮（岐阜県高山市）
飛騨地方の総鎮守として古くから信仰されてきた神社で、天照皇大神という伊勢神宮と同じ祭神名が伝わっています。この神社は伊勢神宮の分霊を勧請したもので、国家安泰や皇室の隆昌などにご利益があるとされます。また、境内には日本最古の木造建築物とされる国宝の三重塔があります。
天照大御神社（福島県会津若松市）
会津藩主・松平容保公が天照大御神を勧請して創建した神社で、天照大御魂という荒御魂の形態で祀られています。荒御魂とは天照大神の勇ましい側面で、武運や厄除けなどにご利益があるとされます。また、境内には会津藩主の墓所や会津戦争の戦没者の慰霊碑があります。
天照大明神（沖縄県那覇市）
琉球王国時代に首里城内にあった天照大明神を再建した神社で、天照大明神という琉球独自の祭神名が伝わっています。この祭神名は天照大神と琉球王統の始祖であるアマミキヨを合わせたもので、国家安泰や皇室の隆昌などにご利益があるとされます。また、境内には琉球王国時代の遺物や文化財が展示されています。
天照大神の御朱印について
天照大神を祀る神社では、御朱印を頂くことができます。
御朱印とは、参拝した証として、寺院や神社から授与される印章や書き下ろしの文字です。御朱印は参拝者の信仰心を表すものであり、記念品やコレクション品ではありません。
天照大神を祀る神社の御朱印は、神社の名前や社紋、天照大神の絵や文字などが描かれています。御朱印は神社の本殿や拝殿で頂くことができますが、場所や時間によっては御朱印所で頂くこともあります。御朱印を頂く際には、御朱印帳と参拝料（300円～500円程度）を用意しましょう。御朱印帳とは、御朱印を収めるための専用の帳面で、寺院や神社で購入することができます。御朱印帳には様々なデザインや色がありますが、天照大神を祀る神社では、赤や白などの明るい色や、太陽や菊などのモチーフがあるものがおすすめです。
御朱印を頂いた後は、丁寧に扱いましょう。
汚したり破ったりしないように注意し、直射日光や湿気を避けて保管しましょう。
また、御朱印は自分で集めるものであり、他人に譲ったり売買したりすることは避けましょう。御朱印は天照大神からのお守りとして、大切にしましょう。
金沢市や石川県内で天照大神を祀ってる寺社仏閣
尾崎神社
金沢市丸の内にある神社で、天照大神、東照大権現（徳川家康）、加賀藩三代藩主前田利常を祀ります。
朱塗りの社殿は国の重要文化財に指定されています。元々は金沢城北の丸にあった東照宮として建立されましたが、明治時代に現在地に移転しました。
白山比咩神社
石川県白山市にある神社で、天照大神、豊受大神、菊理媛命を祀ります。白山信仰の中心地であり、白山三神宮の一つです。平安時代には源頼朝や後鳥羽上皇などが参詣しました。
白山比咩神社は、石川県白山市三宮町にある神社で、白山を神体山として祀ります。全国に2,000社以上ある白山神社の総本社であり、加賀国一ノ宮として篤い崇敬を受けています。
主祭神は白山比咩大神（菊理媛命と同一神）、伊邪那岐尊、伊弉冉尊の3柱です。
社伝によれば、崇神天皇の時代に創建されたとされますが、史料文献初出は仁寿3年（853年）に従三位に初叙されたことです。
平安時代から室町時代にかけては白山信仰の中心地として栄えましたが、戦乱や火災などで度々荒廃しました。江戸時代には前田利家によって社殿堂塔が復興され、加賀藩主が社の経営をみました。
明治時代には神仏分離令によって神宮寺の白山寺が廃され、白山比咩神社と号しました。また、全国の白山神社の総本社とされ、白山山頂の奥宮も置かれました。
境内には国宝の刀剣（銘吉光）や重要文化財が多数伝えられています。例祭は5月6日です。
安江八幡宮・金沢水天宮
金沢市八幡町にある神社で、天照大神、応神天皇、仲哀天皇を祀ります。加賀藩の鎮守として崇敬され、毎年9月には加賀八幡まつりが行われます。
長坂野神社
金沢市長坂町にある長坂天神社も、天照大神を祀る神社のひとつです。江戸時代には、前田家の家臣が庇護した神社として知られていました。
これら以外にも、天照大神を祀る寺社仏閣は多数ありますが、ここでは代表的なものを紹介しました。ご参考になれば幸いです。
まとめ
天照大神は日本の太陽神であり、皇室の始祖であることから、国家安泰や皇室の隆昌などにご利益があるとされます。
また、太陽は万物に光明をもたらすことから、幸福や平和、健康や長寿などにもご利益があるとされます。さらに、天照大神は農耕神や機織り神でもありますから、五穀豊穣や産業発展、芸術や文化などにもご利益があるとされます。
天照大神を祀る神社は全国各地にありますが、最も有名なのは三重県伊勢市にある伊勢神宮です。伊勢神宮は内宮と外宮からなり、内宮が天照大神を、外宮が豊受大御魂をそれぞれ主祭神としています。伊勢神宮では20年ごとに式年遷宮という儀式で社殿や神宝を新しく造り替えます。これは天照大神の清らかさと永遠さを表すとともに、自然と共生する日本の伝統を受け継ぐことを意味します。
天照大神を信仰する人は、家やお店などにお札を飾ったり、参拝した証として御朱印を頂いたりします。お札や御朱印は天照大神からのお守りとして、丁寧に扱いましょう。また、天照大神を祀る神社では、様々なお祭りが行われています。その中でも特に有名なのは、伊勢神宮で行われる式年遷宮と神嘗祭です。式年遷宮は20年ごとに社殿や神宝を新しく造り替える儀式で、天照大神の清らかさと永遠さを表します。神嘗祭は10月17日に内宮で行われる新穀の初物を供える儀式で、皇室や国民の豊穣や安寧を願います。
天照大神は日本の原点とも言える神様です。その魅力に触れるために、ぜひ一度伊勢神宮にお参りしてみましょう。また、他の地域にある天照大神を祀る神社も見逃せません。有名なパワースポットからあまり知られていない穴場パワースポットまで、様々な天照大神の姿に出会うことができます。天照大神にお参りすることで、心が明るくなり、幸せが訪れることでしょう。
