【歴史】
金沢市寺町に佇む極楽寺は、浄土宗の寺院として、また金沢三十三観音霊場の第12番札所としても知られています。
その歴史を紐解くと、後醍醐天皇の第八皇子である明心法親王(宗良親王とも呼ばれます)が草創した寺院が起源とされ、元和元年(1615年)に暫誉上人によって開かれたと伝えられています。
慶長4年(1599年)、加賀藩初代藩主の前田利長公が金沢城に入城した際、以前より越中(現在の富山県)守山で帰依していた暫誉上人を金沢に招かれました。
その後、元和元年(1615年)に加賀藩第2代藩主となった前田利常公が越中国守山から金沢へ移城するにあたり、暫誉上人は現在の地に寺地1500歩を拝領し、極楽寺が建立されたのです。
暫誉上人は上京して参内し、紫衣の勅許を得て、加賀一国における浄土宗寺院の触頭を務めたと伝えられています。
その参内の際に使用された籠は、現在も寺宝として大切に保管されています。
創建当初、境内には支院として清覚院と不捨院の二つの寺院があったという記録が残されていますが、宝暦9年(1759年)の金沢大火によって焼失し、その後再建されることはなかったと伝えられています。
このように、極楽寺は皇室や加賀藩との深い繋がりを持ち、歴史の中で様々な変遷を経て現在に至っているのです。
【概要】
極楽寺は、金沢四大仏の一つである丈六の阿弥陀如来座像を本尊としています。
また、明心仏眼法親王のご尊像や暫誉上人の籠などの寺宝があります。
本堂前には朱塗りの欄干があり、皇子が創建された寺としての格式を表します。
お正月には明心仏眼法親王のご尊像がご開帳されます。
金沢三十三観音霊場12番札所。
本堂は東面し、寄棟造・平入・桟瓦葺・一軒疎垂木。
正面に一間の向背を付加した建物で、様式的にみて宝暦を遡ることはないとされています。
山門は一間薬医門形式で、切妻造・桟瓦葺、脇に通用口が設けられている建物。
宝暦大火以後の建立とされています。
【住所】
〒921-8033
石川県金沢市寺町5丁目5-12
【電話】
076-241-7093
【拝観料金】
境内可 (無料)
※団体のみ、建物内 (要予約)
【拝観時間】
不明
【宗派/山号・寺号】
浄土宗/安養山・報土院極楽寺
【本尊・寺宝】
本尊は、丈六の阿弥陀如来座像で、創建当時の仏さま
寺宝には、後醍醐天皇の第八皇子・明心仏眼法親王のご尊像や暫誉上人の籠など
【御朱印】
有り
【行事】
1月1日:修正会
3月春分日:春季彼岸会
4月17日:御忌会(永代祠堂経併修)
6月17日:盂蘭盆施餓鬼会(新盆供養併修)
7月13日~16日:お盆(墓経)
7月16日:納骨永代供養法要
8月24日:水子地蔵尊供養法要(地蔵盆)
9月秋分日:秋季彼岸会
10月17日:十夜会(永代祠堂経併修)法然上人浄土宗開宗850年慶讃法要勤修
12月中旬:仏名会
【見どころ】
公室ゆかりの寺院として、本堂や屋根瓦に菊のご紋。
本堂前には、朱塗りの欄干があり、皇子が創建された寺としての格式を表す。
お正月には、明心仏眼法親王のご尊像がご開帳される。
【駐車場・アクセス】
広い駐車場有り
忍者寺(妙立寺)の指定駐車場になっており、公式サイトから観光バス駐車の予約ができます。
普通自動車は予約なしで駐車できます。
城下まち金沢周遊バス・北陸鉄道路線バス「広小路」バス停から徒歩約4分
【ウェブサイト】
極楽寺公式サイト
https://gokurakuji1615.com/