概要・由来
当社は延喜式内野間神社にもあてられ、日本総国風土記に「玉鉾野間神社三十三社東祭る所豊宇賀能売命なり斎明天皇2年丙辰9月始めて圭田を奉り神礼を加う神家巫戸等在り」と見えて古来皇室の崇敬篤き名社なり、明治39年神饌幣帛料供進神社に指定され旧鎮座地は西北方にあったが二百年ほど前に現地に移ったのである。
1. 千年以上の歴史を持つ古社
玉鉾野間神社の歴史は古く、平安時代の書物「延喜式」にその名が記されています。
奈良時代の地誌「日本総国風土記」には、「多くの社が東向きに並び、豊宇賀能売命(とようかのめのみこと)を祀り、斉明天皇2年(656年)に神田が設けられ、祭祀が始まった」と記されています。
2. 食物を司る神、豊宇賀能売命
玉鉾野間神社では、食物や穀物を司る女神、豊宇賀能売命をお祀りしています。
豊宇賀能売命は、伊勢神宮外宮の豊受大神と同一神とも考えられ、人々の生活に欠かせない食物の恵みを与えてくださるとされています。
3. 明治以降の歴史と遷座
明治時代には、国からお供え物が捧げられる「神饌幣帛料供進神社」に指定されました。
また、約200年前に現在の場所に移されたと伝えられています。
4. まとめ:地域に根付く信仰
玉鉾野間神社は、千年以上もの歴史の中で、地域の人々の暮らしと深く結びついてきました。
食物の神様をお祀りし、五穀豊穣や家内安全などを祈る場として、今も大切にされています。
鎮座地
金沢市玉鉾3丁目133
電話
076-241-0668 (中村神社)
拝観料金
無料
御祭神
豊宇賀能売命
行事
ー
見どころ
鳥居がふたつあり、一つは参道から離れた所で珍しいです。
灯籠が立ち並び、躍動感ある逆さ狛犬がいます。
もう一つの鳥居の奥に小さな祠(境内東南隅の石祠)があって、味があり、趣も感じます。
神徳(御利益)
豊宇賀能売命は、食物・穀物を司る女神として知られ、人々の生活に密接に関わる様々なご利益をもたらすとされています。
豊宇賀能売命の神徳
豊宇賀能売命は、伊勢神宮外宮に祀られる豊受大神(とようけのおおかみ)と同一神とされています。
豊受大神は、天照大神に食物を献上する役割を担っており、食物神、ひいては生活全般を司る神として広く信仰を集めています。
そのため、豊宇賀能売命も以下のような神徳を持つとされています。
- 五穀豊穣(ごこくほうじょう): 稲をはじめとする五穀の豊作をもたらす神徳です。農業の神として、農耕に携わる人々から特に篤い信仰を受けています。
- 食物の恵み(しょくもつのめぐみ): 食物全般を司る神として、食生活の安定や食に関するあらゆる恵みをもたらすとされています。食料の確保、食の安全、健康長寿など、食に関わる様々な願いに応えてくださいます。
- 商売繁盛(しょうばいはんじょう): 食料を扱う商売、例えば農業、食品加工業、飲食店などを営む人々からは、商売繁盛の神として信仰されています。
- 家内安全(かないあんぜん): 食生活が安定することで家庭の基盤が安定することから、家内安全の神としても信仰されています。家族の健康、円満な家庭生活、災厄からの守護などにご利益があるとされています。
- 開運招福(かいうんしょうふく): 食は生命の源であることから、広く開運招福の神としても信仰されています。運を開き、福を招く力があるとされ、人生における様々な幸運を願う人々から信仰を集めています。
豊宇賀能売命と稲荷神
豊宇賀能売命は、稲荷神(宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ))と習合し、同一視されることもあります。
稲荷神は、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)とも呼ばれ、五穀豊穣、商売繁盛の神として広く信仰されています。
このことから、豊宇賀能売命も稲荷神としての側面を持ち、商売繁盛のご利益も強調されることがあります。
玉鉾野間神社における豊宇賀能売命
玉鉾野間神社では、古くから皇室の崇敬を受けてきたことからも、豊宇賀能売命は地域の人々にとって重要な神として信仰されてきたと考えられます。
特に、農業や食に関わる人々にとっては、生活の基盤を支える神として、日々の感謝と祈りが捧げられてきたことでしょう。
駐車場・アクセス
・駐車場はありません
・JR西金沢駅から徒歩21分
・入江西バス停から徒歩3分
・玉鉾二丁目バス停から徒歩5分
授与品・御朱印
中村神社にお問合せ