災いを吉に!天満宮の守護鳥「鷽(うそ)」の知られざる御利益と物語

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1. 【御利益】

  • 厄除け・災難除け(旧年の不幸を嘘にする)
  • 開運招福(凶事を吉事に替える)
  • 学業成就・合格祈願(天神様の守護鳥として)
  • 除災招福(害虫や災いから身を守る)

2. 【概要と由来】

学問の神様として名高い菅原道真公(天神様)の傍らには、常にその身を守る一羽の聖なる鳥、鷽(うそ)の姿があります。
スズメ目アトリ科に属する実在の鳥ですが、天神様を祀る全国の天満宮では、神の使い(神使)として深く信仰されてきました。

その由来は、道真公が窮地に陥った際に鷽が救ったという伝説にあります。
この鳥の名が「嘘(うそ)」に通じることから、一年間に身に降りかかった悪い出来事をすべて「嘘」にしてしまい、新しい年の「真実(幸運)」へと取り替えるという、ユニークで前向きな信仰へとつながりました。


3. 【詳細解説】

別名・別称

神使(しんし)、守り鳥、天神様の使い鳥

特徴・シンボル

首から頬にかけての鮮やかな紅色と、黒い頭が特徴です。
天満宮の縁起物として知られる木彫りの「木鷽(きうそ)」は、円柱形の木材の端を薄く削り、羽をカールさせた独特のフォルムをしています。
その素朴で愛らしい姿は、厳しい冬を越えて春を告げる希望の象徴ともされています。

神話・エピソード

鷽と天神様を結ぶエピソードには、大きく分けて二つの伝承が残されています。

一つは、道真公が太宰府での隠遁生活中に蜂の大群に襲われた際、鷽の群れが飛来してその蜂をすべて食べ尽くし、公の身を守ったというお話です。

もう一つは、太宰府天満宮を建立する際、建設資材を食い荒らしていた害虫を鷽が退治したという記録です。
これらの功績から、鷽は「災いを取り除き、平穏をもたらす鳥」として崇められるようになりました。

また、江戸時代からは「鷽替え神事(うそかえしんじ)」という行事が盛んになりました。
参拝者が「替えましょう、替えましょう」と声を掛け合いながら、授かった木鷽を交換し合うことで、知らず知らずについた嘘や罪、そして不幸を天神様の誠の心に替えていただくという、非常に縁起の良い神事として現代に受け継がれています。


4. 【金沢での関連寺社・スポット】

金沢において、天神様(菅原道真公)は加賀藩主・前田家の祖神として深く崇敬されてきました。
そのため、金沢市内には「鷽」ゆかりの天満宮が点在しています。

金澤神社(かなざわじんじゃ)

石川県金沢市兼六町1-3

日本三名園の一つ、兼六園に隣接するこの神社は、前田家が学問の神として道真公を祀った非常に格式高い場所です。
合格祈願の聖地として有名ですが、天神様の使いである鷽の精神も大切にされており、初天神の時期には天神様にまつわる縁起物への関心が高まります。

金澤神社(かなざわじんじゃ)

豊国神社(境内:卯辰山天満宮・愛宕神社)

石川県金沢市卯辰町 卯辰山の中腹に位置し、豊国神社・卯辰山天満宮・愛宕神社の三社(卯辰山三社)が社殿を並べています。
かつて兼六園内にあった天満宮が移築された「卯辰山天満宮」は、現在は豊国神社の一部として管理されています。
静謐な空気のなかで、天神様と鷽の絆を感じることができるスポットです。

豊国神社(とよくにじんじゃ)

椿原天満宮(つばきはらてんまんぐう)

石川県金沢市天神町1-1-1

こちらも加賀五天神の一社であり、地名自体に「天神」の名がつくほど地域に密着した神社です。
受験シーズンには多くの学生が訪れ、天神様の守護を祈ります。

椿原天満宮(つばきはらてんまんぐう)

全国の関連寺社


編集後記

鷽(うそ)という鳥の名前が、私たちのつく「嘘」と同じ響きであることを、逆手に取って「悪いことをなかったことにして、吉に変える」という日本人のポジティブな考え方は本当に素敵ですよね。

木彫りの鷽を手に取ると、そのとぼけたような表情にふっと心が軽くなる気がします。

金沢の天満宮を巡る際は、ぜひ拝殿の彫刻や縁起物の中に、この小さな守護鳥を探してみてください。

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