| 歴史・概要 |
*前田利家の菩提寺としての創建
桃雲寺は、慶長5年(1600年)に前田利家が関ヶ原の戦いで亡くなった後、遺言により野田山に葬られました。その菩提を弔うために、前田利長が母・芳春院(まつ)の意向を受けて、前田家重臣の神谷守孝と篠原一孝が設立した小庵を改築して寺院にしました。開山は宝円寺二世の象山徐芸で、利家の法名・高徳院殿桃雲浄見大居士にちなんで高徳山桃雲寺と称しました。
*加賀藩前田家墓所の墓守寺としての発展
桃雲寺は、藩祖・前田利家の菩提寺として、加賀藩前田家墓所(野田山)の墓守寺となりました。芳春院は桃雲寺に深い思い入れがあり、自ら寺領を寄進したり、住持の選定に関与したりしました。また、利家の遥拝墓や自身の葬儀も桃雲寺で行われました。桃雲寺は、芳春院と密接な関係である篠原家や前田土佐守家などの加賀八家の菩提寺でもありました。また、九万坊大権現を祀り信奉されていました。
*明治以降の衰退と現状
明治6年(1873年)に火災により伽藍を焼失し、その後も再三にわたる縮小で往時の豪壮な姿を失いました。現在は小さな寺となっており、本尊は釈迦牟尼仏です。文化財として、前田利家と芳春院の画像が金沢市指定文化財になっています。
九万坊大権現については「薬王寺」のページを参照して下さい。
| 住所 |
石川県金沢市野田町チ386
| 電話 |
076-241-2576
| 拝観料金 |
不明
| 拝観時間 |
不明
| 宗派/山号・寺号 |
曹洞宗/高徳山/桃雲寺
| 本尊・寺宝 |
本尊は釈迦牟尼仏。
寺宝として、前田利家と芳春院の画像が金沢市指定文化財になっています。
「絹本著色 前田利家画像」
「絹本著色 芳春院(利家夫人)画像」(伝 長谷川等伯筆)
| 御朱印 |
あり
| 行事 |
初詣り(1月1日~3日)、節分会(2月3日)、涅槃会(3月17日)、九万坊春季大祭(5月17日)、九万坊秋季大祭(10月17日)
| 見どころ |
境内裏にある利家の遥拝墓や、明治時代に大久保利通を暗殺した元金沢藩士・島田一良ら5人の墓があります。
人間は天上・人間・修羅・畜生・餓鬼・地獄という六道の境涯を輪廻・転生するといわれますが、それぞれの衆生救済のための六地蔵様。
| 駐車場・アクセス |
駐車場あり。中型バス可。本堂⼿前、本堂裏の⼆箇所。
金沢駅からバスで約20分、野田町バス停下車、徒歩約5分。
| ウェブサイト |
公式サイト:http://koutokuzan-tonji9.com/
インスタグラム:https://www.instagram.com/kumambotonji/
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