寳勝寺(ほうしょうじ)

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【歴史・概要】
寳勝寺(宝勝寺)は、美濃(岐阜県)の禅僧・千岳宗仞禅師が創建した臨済宗妙心寺派の寺院。
千岳禅師は加賀藩三代藩主・前田利常からの信頼が厚く、小松の梯天満宮棟札の揮毫を命じられました。
山門および本堂は創建当初の建物と考えられています。
お寺の中にはカフェが併設されています。

以下は↓さらに詳しい解説です。

寳勝寺の開山は、千岳宗仞禅師という美濃(岐阜県)の禅僧です。
千岳禅師は、醍醐天皇の子孫である醍醐家の出身で、若くして出家しました。禅の修行に励み、臨済宗妙心寺派の高僧として名声を得ました。千岳禅師は、加賀藩三代藩主・前田利常からの信頼が厚く、利常の招きで金沢に移り住みました。利常は、千岳禅師に小松の梯天満宮棟札の揮毫や伝燈寺の復興などを依頼しました。
また、千岳禅師は、利常から隠居所として三間道の少林寺を建て与えられました。

寳勝寺は、千岳禅師が金沢に来て小庵を結んでいた場所です。
寛永八年(1631年)、現在地に利常から寺地を拝領し、創建されました。
山門および本堂は創建当初の建物と考えられており、金沢市内でも珍しい貴重な文化財です。
山門は三間一戸の入母屋造りで、本堂は四間四面の入母屋造りです。
本堂には、千岳禅師自作と伝えられる釈迦如来像が本尊として安置されています。
また、千岳禅師は能筆で文章力にも優れており、墨蹟や禅アートなども残しています。
これらの宝物は、寳勝寺内で展示されています

寳勝寺は、臨済宗妙心寺派に属し、太白山と号します。
臨済宗は、中国の臨済義玄(日本では臨済一会と呼ばれる)を開祖とする禅宗の一派で、日本では鎌倉時代に栄西や道元などによって伝えられました。
妙心寺派は、臨済宗の五山十刹(京都・大阪の有力な禅寺)のうち妙心寺を本山とする一派で、江戸時代には幕府や大名からも庇護を受けました。寳勝寺は、妙心寺派の中でも特に大安禅寺(京都)に近い関係にあります。

寳勝寺は、現在でも禅宗の教えを伝える活動を行っています。
毎月第一日曜日には「時忘れ 中国茶と親しむ会」を開催しており、中国茶を飲みながら禅話や読経を楽しめます。
また、年間を通してアートサクレ芸術祭や墨蹟展なども行われており、禅文化や芸術に触れることができます。

【住所】
石川県金沢市寺町5丁目5-76

【電話】
076-287-3870

【拝観料金】
拝観300円、境内無料

【拝観時間】
月・水・木・金・土・日 10:00 – 16:00

【宗派/山号・寺号】
臨済宗妙心寺派/太白山/寳勝寺

【本尊・寺宝】
本尊は釈迦如来像で、千岳禅師自作と伝えられます。
また、千岳禅師の墨蹟や禅アートなども展示されています。

【御朱印】
有り(事前連絡必要)。
御朱印帳も販売しています。

【行事】
毎月第一日曜日には「時忘れ 中国茶と親しむ会」を開催しています。
また、年間を通してアートサクレ芸術祭や墨蹟展なども行われています。

【見どころ】
創建当初の建物である山門や本堂は、金沢市内でも珍しい貴重な文化財です。
格天井も見どころ。
また、カフェでは自家製のパンやケーキ、カレーライスなどが楽しめます。
境内には季節の花や木々が植えられており、静かな時間を過ごせます。

【駐車場・アクセス】
駐車場はありません。
公共交通機関は、城下まち金沢周遊バス・北陸鉄道路線バス「広小路」バス停から徒歩約2分、金沢ふらっとバス長町ルート「野町広小路」バス停から徒歩約3分。

【ウェブサイト】
https://housyouji.jp/

【千岳禅師の墨蹟や禅アート】 
寳勝寺では、千岳禅師の作品を含めて、高橋友峰住職の書画作品が展示されています。
また、不定期で墨蹟展や禅画展なども開催されています。

千岳禅師の墨蹟は、禅の教えや生き方を表現したもので、力強くも繊細な筆致が特徴です。
例えば、「一に掃除 二に笑顔 三四元気に おかげさま」という言葉を書いたものや
「一樹春風両般有り 南枝は暖に向い 北枝は寒」という詩句を書いたものなどがあります。

千岳禅師の禅アートは、達磨図や瓢鯰図、観音図などの伝統的なモチーフを用いたもので、禅の境地や心情を表現したものです。
例えば、「龍は吟じ 虎は嘯く」という言葉とともに龍と虎を描いた屏風や、「一期一会」という言葉とともに達磨を描いた衝立などがあります。

これらの墨蹟や禅アートは、寳勝寺内で見ることができます。
また、寳勝寺では、高橋友峰住職が自ら墨蹟大書のパフォーマンスや坐禅会なども行っています。
これらのイベントに参加することで、千岳禅師の作品だけでなく、現代の禅僧の作品や活動も体験することができます。

【寳勝寺カフェについて】
寳勝寺の本堂の一角にあるお寺の中のカフェ。
江戸時代初期に創建された約四百年の歴史ある本堂で、純和風の茶室や和洋折衷の洋椅子席で、心が落ち着くひとときを過ごすことができます。

寳勝寺カフェでは、金粉入りのお抹茶や加賀棒茶などのお茶類や、生菓子やぜんざいなどの和菓子、カレーライスや炒飯などの軽食などが楽しめます。
また、季節によっては、手作りコーヒーゼリーやフォンダンショコラなどのスイーツもあります。

寳勝寺カフェは、午前10時から午後4時まで営業しています。定休日は火曜日ですが、他にも休みがある場合がありますので、事前にお電話で確認することをおすすめします。
最寄り駅は野町駅で、徒歩約5分。
お車でお越しの方は、駐車場がありませんので、近くのコインパーキングを利用してください。

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