如来寺(にょらいじ)

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【歴史・概要】
如来寺は、天正元年(1573年)に越中増山に岌台文公上人が開山した浄土宗の寺院です。

前田利家に従って高岡に移り、その後金沢に移りました。当初は卯辰山に所在していましたが、元和2年(1616年)に3代藩主前田利常の正室である珠姫が祖父徳川家康の位牌を当寺に祀ったことから、寛永11年(1634年)に霊屋を建立し、その位牌を安置しました。

寛文2年(1662年)には、5代藩主前田綱紀が生母清泰院(徳川光圀の姉)の位牌所として寺地を小立野台に移し、以後、徳川家の家系に属する前田家の位牌所として確立しました。寺格も加越能3国の触頭(ふれがしら)として寺地・規模を拡大し、大いに威勢を振るいました。

しかし、享保3年(1718年)に火災に遭って伽藍を失いました。現在の本堂は、その後再建されたもので、文化10年(1813年)頃の建立と推定されます。本堂は金沢市指定有形文化財で、正面中央に向唐破風造の向拝を付けた入母屋造平入の桟瓦葺きです。内部空間は六間取りを基本とし、外陣・内陣・須弥壇・厨子などがあります。内部空間の立ちが高く、江戸時代後期の浄土宗本堂の発達した典型的な姿を示しています。

【昼寝寺と呼ばれる背景】
如来寺は、夏の間、正午から15時まで本堂を一般に開放し、「ひるね寺」として市民に親しまれています。
この習慣は、先代の住職が檀家さんに限らず、たくさんの方にお寺に来ていただけるようにと始めたものです。本堂は100畳以上の広さがあり、替えたばかりのいぐさの香りが心地よく、戸をすべて開けると風がうまい具合に抜けて、木陰で一休みする感じが味わえます。

エアコンほど涼しくはありませんが、人工的ではない自然の涼しさを満喫できます。ご近所の方や隣の保育園の園児さんなど、好きな時に来て、好きな時間に帰ることができます。お昼寝していても、15時になったら鐘が鳴りますので、嫌でも起きることができます。

【石仏群について】
如来寺の境内には、1,000体を超える石仏群があります。
これらは、寺の参道の改修工事の際に取り替えられた敷石を利用して、金沢市やその近郊の方々が思い思いの気持ちや願いを込めて彫られた個性豊かな石仏です。

1995年からスタートし毎年50体ほど造られており、2010年では863体の石仏(すでに1,000体を超えているそう)が開眼法要されています。その独特の光景に圧倒されながらも、個性的で情趣あふれる様々な表情をした石仏たちを眺めていると何とも言えない癒された気持ちになります。また毎年7月ないし8月の夜に燈籠やろうそくの光に灯される万燈会(まんとうえ)という行事が行われ、幻想的な雰囲気に包まれます。

昼寝寺や石仏群は、予約なしで自由に見学できます。
昼寝寺は、夏の間、正午から15時まで本堂を開放しています。(8,9月)
石仏群は、如来寺本堂の正面から見て右手方面を進み、本堂から少し離れた小立野善隣館愛児園という保育園のそばにあります。どちらも拝観料は無料です。

【住所】
〒920-0942 石川県金沢市小立野5-1-15

【電話】
076-221-0833

【拝観料金】
境内・建物内可(※建物内は要予約)無料

【拝観時間】
不明

【宗派/山号・寺号】
浄土宗/竜宝山/如来寺

【本尊・寺宝】
本尊は阿弥陀如来像で、徳川家康の位牌や前田家の位牌などが安置されています。

【御朱印】
有り

【行事】
毎年7月ないし8月の夜に燈籠やろうそくの光に灯される万燈会

【見どころ】
本堂は江戸時代後期の浄土宗本堂の典型的な姿を示し、広大な空間を有しています。内部空間の立ちが高く、折上げ小組格天井や花頭窓などの細部様式が見どころです。

– 昼寝寺
100畳以上の広い本堂で、いぐさの香りと風の心地よさを感じながらお昼寝ができます。本堂には、前田家と徳川家の家紋があしらわれた阿弥陀如来様をはじめとする仏像や、金沢市指定有形文化財の建築様式を見ることができます。

– 石仏群
800体を超える個性豊かな石仏たちの表情や彫り方を楽しむことができます。石仏たちは、金沢市やその近郊の方々が思い思いの気持ちや願いを込めて彫ったもので、様々なストーリーが感じられます。また、夏の夜には燈籠やろうそくの光に灯される万燈会(まんとうえ)という行事が行われ、幻想的な雰囲気に包まれます。

【駐車場・アクセス】
駐車場あり。
北陸鉄道路線バス「如来寺前」バス停から徒歩すぐ。
金沢ふらっとバス菊川ルート「小立野下馬」バス停から徒歩約1分。

【ウェブサイト】
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