慈雲寺(じうんじ)

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【歴史・概要】
慈雲寺は、天正5年(1577年)に雨寳院日祐上人が七尾市で建立した法華宗真門流の寺院です。
元和元年(1615年)に第2世本法院日性上人が現在地に移転し、前田家兵法指南役だった冨田家と今井彦右衛門の菩提寺となりました。
冨田家は冨田流剣法の祖であり、冨田越後守重政や郷土史家冨田景周などの墓があります。
寺蔵の毘沙門天は九代重靖の守本尊で、毎年10月金沢城内に迎えられ拝礼されたといわれています。
また、狩野俊信筆の涅槃画像や日真大和尚御真筆曼荼羅などの貴重な寺宝も所蔵しています。

【冨田流剣法とは】
冨田家で伝承された中条流剣術のこと。
中条流は戦国時代に中条兵庫頭長秀によって創始された流派で、冨田家では代々中条流を名乗っていましたが、眼病を患いながらも小太刀の名手だった冨田勢源や「名人越後」と呼ばれた冨田重政などの名人、達人を多く輩出したため、次第に冨田流と呼ばれるようになりました。

冨田流は小太刀術で非常に有名な流派であり、その点のみが知られていることもありますが、実際は戦国期の流派でもあることから、薙刀術や槍術、棒術、定寸の打刀、三尺を超える大太刀なども含まれており、柔術も含まれていたとの説もあります。
冨田流は江戸時代に隆盛し、さらに幕末の動乱において多くの剣客を生むこととなりました。
また、九州の小城藩の納富家が戸田流剣術を伝えたり、鐘巻自斎が鐘巻流を創始したり、伊藤一刀斎が一刀流を創始したりするなど、多くの流派に影響を与えました。

冨田流の目録には以下の技があります。

– 猿回前:猿飛語・虎走・月影・草摺流
– 有運前:浮舟返・鐔責砕・横太刀・角手流
– 浦浪前:行當刀・獅子奮迅・山陰・履先切
– 命捨前:蜻蛉返・飛竜躰・臥竜待・鸚鵡返・身曲位・懐中理
– 切先返:玉芳搦・折八勝・面影懸・虎乱入・九四方・光見匂・八光散
– 刺留前:留太刀・枕屏風

冨田流の目録には三十三の技があると記載されています。

【住所】
石川県 金沢市 東山2丁目10-10

【電話】
076-252-0249

【拝観料金】
境内可 (無料) 建物内は住職在宅時のみ可

【拝観時間】
不明

【宗派/山号・寺号】
法華宗真門流 雨寳山 慈雲寺

【本尊・寺宝】
本尊:不明
寺宝:狩野俊信筆涅槃画像、日真大和尚御真筆曼荼羅、毘沙門天、冨田越後守重政公の宝篋印塔など

【御朱印】

【行事】
1月1日 午前1時半 四方拝
2月11日 午後2時 星祭り
4月30日 午後2時 春季大祭 (摩利支天法要)
7月20日 盂蘭盆会施餓鬼大法要
11月15日 午後2時 御会式

【見どころ】
冨田家一門の石廟や五輪塔の墓、狩野俊信筆の涅槃画像、毘沙門天など

【駐車場・アクセス】
駐車場:不明
アクセス:JR北陸本線、金沢駅下車 JRバス、東山バス停下車 徒歩約5分 高速道北陸道金沢東インターで降り、田中交差点左折、約2km直進してT字路東山信号交差点直進20mのところ

【ウェブサイト】
法華宗真門流
http://www.hokkeshu.jp/jiin/hokushinetsu/jiunji.html

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