年末年始になると「初詣にお参りに行く」という風習がありますが、ほとんどの人が神社に足を運ぶことの方が一般的になっています。
しかし、実際にはお寺でも初詣でお参りすることができます。
神社に行くべきなのか、お寺に行くべきなのか、
はたまた両方に行くべきなのか…
迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?
本記事では、初詣の意味やご利益に加え、神社とお寺の両方の特徴や違いについて、詳しく解説していきます。
初詣をより豊かなものにするために、ご自身に合った選択肢や参拝方法を見つけていただければ幸いです。
① 初詣の意味とご利益
・初詣の意味って?
初詣は、新年の始まりに自分の願いを祈願し、神様や仏様に新たな一年の幸福を願う行事。
祈りや参拝を通じて、健康祈願や家内安全、交通安全、商売繁盛など、”さまざまなご利益”が得られるとされています。
・ご利益の種類とは?
初詣で願い事をすることによって、幸福や成功、家族の健康など、個人や家庭に関するご利益を得ることができ、また、事業の成功や地域の平和や世界の平安など、”社会全体の福利に関連するご利益”も期待されています。
・神社とお寺で受けられる”ご利益の違い”は?
神社 → 鏡、山など。神霊の宿る御神体。
お寺 → 仏像。通常は彫像を示しますが、広義においては画像を指す事もあります。
そもそも神社とお寺でいちばん異なるのは、「何に拝むか」って事です。
崇拝対象として、分かりやすいのはお寺で、初期の仏教では仏陀(ブッダ)の遺骨「仏舎利」を祀った塔などを拝んでいましたが、しだいに偶像としての仏像を拝むのが多数派になっています。
一方で神社の場合は、ややつかみづらいですが、古来は山や森、岩など自然物に神が集まるとされ、そこを御神体とする神社がつくられ、徐々に鏡や剣といった人工物がその役を担っていきますが、いずれにしてもそれらは神そのものではなく、あくまで神々が御霊(みたま)を宿らせる存在です。しかもそれを直接拝むのは基本的にNGとされています。
神社とお寺では、それぞれ異なるご利益があります。
「神社」では、自然の神様や祖先の霊を祀り、自然の力や人間関係の調和、家族の結び付きなどに関連するご利益(ご神徳)が得られることが多いです。
一方、「お寺(寺院)」では、仏教の教えに基づき、人間の心の平安や成仏、無病息災など、心の安定と智慧に関連するご利益が得られることが多いです。
② 『神社』の特徴と初詣の参拝方法
・神社の特徴とは?
神社は、神様を祭るための施設であり、鳥居や神木など、特徴的な建物や構造物があります。
また、神社にはさまざまな祭りや行事も行われており、地域の文化や風習に触れることもできます。
・神社での初詣の参拝方法
神社での初詣は、以下のような手順で行われます。
- 鳥居をくぐる
- 手水舎で手を清める
- お参りする(二礼、二拍手、一礼)
- 社務所でお守りやお札を購入する
【神社のお参り】
・鈴のある場合はまず鳴らす。
・上体を90度折って2度礼をする。
・ゆったりと2回手を打ち、手を合わせた状態で神様への感謝や願い事を伝える。
・最後にもう一度深く礼をして退去。
手を打つのは敬意の表現(神様に気づいてもらう合図との説も)
拍手の際に右手を左手の第一関節ずらすと良い
(拍手や礼の回数は異なる神社もある)
・神社の初詣はどんな効果があるの?
神様からのご利益は「御神徳」と呼ぶのが本来の習わしです。
祀られた神様や神社の由来にあやかって様々なご神徳を期待しがちですが、あくまで自らの努力の結果に授かるもの、というのが正しい考え方です。
神社での初詣では、新しい年の開始において神様への感謝や願いを伝えることができます。
神社は人々が集まる場所でもあり、ご近所の方との交流を深める機会ともなります。そのため、精神の安定や人間関係の調和、家族の結び付きなどに良い影響を与えるとされています。厄除け・無病息災、商売繁盛、家族安全、恋愛成就のご利益などもあります。
③ 『お寺』の特徴と初詣の参拝方法
・お寺の特徴とは?
お寺は、仏教の宗教行事や修行を行うための場所です。
美しい庭園や仏像、経典など、お寺ならではの景観や文化財も魅力の一つです。
・お寺での初詣の参拝方法
お寺での初詣は、以下のような手順で行われます。
- お寺の境内に入る
- お堂や仏像に祈りを捧げる
- 線香やお賽銭を奉納する
- お札やお守りなどを購入する
【お寺のお参り】
・お寺で仏像を拝む際は、シンプルに両手を合わせ軽く頭を下げる。
・思わず手を打ちそうになるが、これはNG。
・合掌の際、両手は胸の前でピッタリと合わせる。これは仏様と自分が一体になるという意味。
・天台宗や真言宗では指をお互いに組むなど、宗派の違いもある。
・お寺の初詣はどのような効果があるのか?
神様と同様で、現世利益を願いがちですが、本来の御利益は、仏の教えに従い、善行を積み重ねて初めて得られるものです。
お賽銭もお布施の一部という位置づけなので、引き換えに御利益が保証されるわけではありません。
お寺での初詣では、心の浄化や迷いの解消、無病息災など、内面の平和や健康に関連する効果が期待されます。
また、お寺は静かな環境が多いため、心の安定や精神的な成長にも繋がるとされています。
仏教の教えを学ぶ場でもあるお寺は、智慧や学問のご利益をもたらすとされています。修行を通じて心を鍛え、知識を深めることができます。
また寺院には墓所があり、ご先祖様を供養する場所でもあります。先祖の霊を慰め、家族の絆を深めることができます。
④ 神社とお寺、どちらに行くべきか?
・神社とお寺の違いを知る
神社とお寺は、それぞれ異なるご利益(ご神徳)や特徴を持っています。
自分の願いや求めるものに合った場所を選ぶために、事前にどちらが自分に合っているかを知ることが大切です。
・自分に合った場所を選ぶためのポイント
「神社」では、神様に感謝の意を示し、自然の力や人間関係の調和に関連するご利益が得られる一方、
「お寺」では、心の安定や智慧に関連するご利益を求めるために行います。仏様に感謝の意を示す場でもあります。
自分が求める効果や願い事に合わせて、適切な場所を選ぶことが重要です。
初詣の際には、心を込めて参拝し、感謝の気持ちを表しましょう。
・神社とお寺の”両方”に参拝したい場合
神社とお寺、どちらに行くか迷ってしまう場合もあるでしょう。
この場合は、初詣の期間や予算、アクセスの便利さなどを考慮し、両方に参拝する計画を立てることも可能です。
ただし、それぞれでの参拝方法やマナーには注意が必要です。
両方の場所を訪れる際には、以下の注意点を心に留めてください。
- マナーと礼儀: 神社やお寺は宗教的な場所であり、敬意をもって参拝することが大切です。以下の点に注意しましょう。
- 静かに: 騒がしくせず、静かに歩きましょう。
- 手を合わせる: 参拝の際には手を合わせてお辞儀をします。神社ではお賽銭を投げる際にも手を合わせてから行いましょう。
- 写真撮影: 写真を撮る際は、周囲の人々や神聖な場所を尊重して撮影しましょう。
- 服装: 神社やお寺を訪れる際は、適切な服装を心掛けましょう。
- 清潔感: 清潔で控えめな服装が望ましいです。
- 肌の露出: 肩や膝を隠す服装が好ましいです。
- 願い事の準備: どちらの場所でも、願い事をしっかりと考えてから参拝しましょう。心からの願いを述べることが大切です。
- 時間帯: 特に初詣の場合、混雑することが予想されます。早めに行くか、混雑を避ける時間帯を選びましょう。
- お守りやお札: 神社やお寺ではお守りやお札を手に入れることができます。自分の願いに合ったものを選んでください。
最後に、心を込めて参拝し、新年のスタートを祝福しましょう。
初詣では、新たな一年のスタートを神聖な場所で祈願することができます。
神社とお寺、どちらに行くべきかは、自分の願いや求める効果に合わせて選ぶことが大切です。
初詣を通じて、新年の幸福や平安を願いながら、新たな一年のスタートを切りましょう。
初詣で観光客があまり訪れない、地元民が愛する寺社仏閣をご紹介します!
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